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荒井 陽一; 渡部 創; 大野 真平; 中村 雅弘; 柴田 淳広; 中村 文也*; 新井 剛*; 瀬古 典明*; 保科 宏行*; 羽倉 尚人*; et al.
International Journal of PIXE, 29(1&2), p.17 - 31, 2019/00
PUREX再処理等の試験研究により、U, Puを含む廃溶媒が発生し、安全な保管や廃棄の観点から、廃溶媒からの核燃料物質の回収は重要なプロセスである。そこで、Pu(IV)の模擬としてZr(IV)を用いて模擬廃溶媒を調製し、固体吸着材による回収法を検討し、イミノ二酢酸を導入した吸着材が廃溶媒中からの核燃料物質回収に有効であるとの結果を得ている。実用化に向けては吸着量の向上が課題であったことから、イミノ二酢酸の導入量を増加させるためにポリマーを被覆した多孔質シリカの利用を検討し、そのポリマーにイミノ二酢酸を導入することで吸着材を合成した。合成した吸着材について、廃溶媒処理への適用性を評価するためには、吸着能力と吸着メカニズムを明らかにする必要がある。そこで、微量元素の測定が可能であるマイクロPIXE分析に着目し、吸着したZrの分布や量を測定することで、吸着材に導入したイミノ二酢酸基の利用効率を評価した。また、吸着材中のイミノ二酢酸に吸着したZr周りの局所構造を明らかとするためにEXAFS分析を実施した。それぞれの分析結果から、本件で合成した吸着材は溶媒中でもZrと吸着反応を示すことを確認したが、沈殿と推察される粒子が観察され、吸着材の合成方法の更なる改善が必要である。
高畠 容子; 渡部 創; 小藤 博英; 竹内 正行; 野村 和則; 佐藤 隆博*
International Journal of PIXE, 26(3&4), p.73 - 83, 2017/09
次世代再処理ガラス固化技術基盤研究で技術開発を行っている吸着ガラスについて、開発の対象とする抽出クロマトグラフィ技術に用いる吸着材の吸着元素分布情報をマイクロPIXE分析により明らかにすることを検討している。本研究では高レベル放射性廃液の模擬液をカラム法にて吸着並びに吸着/溶離した吸着材を用いて、実使用に即した条件下での吸着材の元素分布情報取得に対するマイクロPIXE技術の適用性評価を行った。検討に供した吸着材はCMPO/SiO-P吸着材及びHDEHP/SiO-P吸着材であり、分析には高崎量子応用研究所のシングルエンド加速器を用いた。分析結果より、カラム内での吸着バンドの形成や溶離後に吸着材に残留する元素の存在を確認できた。これより、マイクロPIXE分析を吸着材性能の定性的な評価に適用することが期待できた。
山口 充孝; 長尾 悠人; 河地 有木; 佐藤 隆博; 藤巻 秀; 神谷 富裕; 鳥飼 幸太*; 島田 博文*; 菅井 裕之*; 酒井 真理*; et al.
International Journal of PIXE, 26(1&2), p.61 - 72, 2016/00
炭素線治療中にその軌道上の生体組織内で発生する局所的密度減少は、ブラッグピーク位置のシフトを引き起こし、誤照射の原因となる。この密度減少を炭素線照射中に確認できれば、誤照射を軽減する対策が立てられる。そこで、重粒子線治療で発生する二次電子による制動輻射のうち、発生量が多く効率的測定が可能な低エネルギー光子(63-68keV)による生体内の局所的密度減少の検出方法を開発している。今回、空気間隙による密度減少の存在の検出が可能かどうかをPHITSコードを用いたモンテカルロシミュレーションにより次のように評価した。ビーム軸方向の長さが50mm、奥行き200mm、高さ200mmのアクリルブロック2個を、ビーム軸方向に10mmの間隙を設けて設置した。また、検出器として、幅2.4mmのスリットを持つ鉛製コリメータとテルル化カドミウム製の検出素子を組み合わせた。炭素線を照射した際にビーム軸に対して垂直方向に放出される63-68keVの光子を検出したところ、その検出量に明らかな増減が確認できた。この結果は、間隙の存在を十分検出することが可能であることを示す。
加田 渉; 横山 彰人; 江夏 昌志; 佐藤 隆博; 神谷 富裕
International Journal of PIXE, 23(1&2), p.47 - 53, 2014/05
イオンビーム照射時に試料中の原子に起こる励起・脱励起過程から、イオン誘起発光(Ion Luminescence: IL)が生じる。ILの波長分光を行うことで、照射位置に存在する試料構成元素の化学状態の取得が可能である。しかしながら、ビーム径数マイクロメートルの集束ビーム照射条件下では、ILの発光量は極めて微量であり、これを利用した化学状態分析・イメージング技術はまだ十分に確立できていない。本研究では、ILを利用した高空間分解能な化学状態イメージング技術を実現するため、イオンマイクロビーム照射条件下でも高感度にILを検出できる能力を持った顕微分光系の開発を行った。集束ビーム照射領域からのILのみを高効率で集光する顕微光学系を新たに開発し、試料と光子検出器との間に設置した。このILは、高分解能のグレーティング素子(波長分解能0.5nm)及び高感度光子計数装置を用いて分光される。標準試料を用いた測定では、新規開発した顕微光学系を用いた場合、一般的な顕微光学系を用いた場合に対し、300-850nmの波長範囲で3桁以上高い検出感度を有することが確認できた。
加田 渉; 横山 彰人; 江夏 昌志; 佐藤 隆博; 神谷 富裕
International Journal of PIXE, 22(1&2), p.21 - 27, 2012/09
アスベストやエアロゾルといった微小な無機物試料の化学形態は、その毒性や機能を決定するうえで非常に重要な役割を果たす。しかしながらこれはマイクロPIXE分析では計測できない。他方、現在開発しているマイクロIBIL分析法は、試料の化学形態や結晶構造に関する情報をイオンマイクロビーム照射野から取得することが可能である。従来のイオンマイクロビーム分析技術にない、試料の化学形態を分析する手法として、マイクロIBIL分析法を確立するため、本研究では同システムを高度化しながら、基礎的なデータを取得した。3-MeV-HをプローブとしたマイクロPIXE/IBILにより幾つかのアスベスト試料を分析し、珪素や鉄酸化物を試料とした結果を比較することで、その分析結果が試料内の化学的な変化により異なることを確認した。
加田 渉; 横山 彰人; 江夏 昌志; 佐藤 隆博; 神谷 富裕
International Journal of PIXE, 21(1&2), p.1 - 11, 2011/07
An ion beam induced luminescence analysis system using ion micro-beam (micro-IBIL) was newly developed on the microbeam system of the 3 MeV single-ended accelerator at ion-irradiation research facility TIARA, JAEA. The developed IBIL system consisted of an aspheric microlens, optical fibers, a monochromator and a photon-counting system to observe IBIL photons of specific wavelength with the resolution of 2 nm. A photomultiplier in the photon-counting system was cooled to around 0 degree by a peltier device to reduce the background noises down to 10 cps and able to observe weak photon signals from specific chemical composites of the target. Experiments of micro-IBIL were performed using 3 MeV proton microbeams for several scintillators and particulate targets i.e. aerosol particles. The system had achieved chemical-imaging of aerosols by obtaining wavelength-dispersive micro-IBIL image at luminescence center of silicon dioxide.
中野 隆史*; 荒川 和夫; 桜井 英幸*; 長谷川 正俊*; 湯浅 和久*; 斎藤 悦子*; 高木 均*; 長嶺 竹明*; 草壁 孝彦*; 高田 久嗣*; et al.
International Journal of PIXE, 16(1&2), p.69 - 76, 2006/00
高度な加速器及びイオンビーム技術を利用して放射線腫瘍学,核薬学の新しい医学の科学の一分野を創出する新しい研究プログラムが開始され、その中の重要なテーマの一つである大気マイクロPIXE分析システムでは、マイクロビーム走査の範囲で厚みに変動のあるサンプルの元素マッピングの精度を向上するための高度化を行った。他方、本プログラムでは、癌に関する重要な生物医学課題にアプローチするため、本システムを使用して病気の発展に伴う微量元素の細胞内挙動を調べた。この論文では、このプログラムについて概説し、システム高度化の内容、及び課題に関する予備的な研究結果を示す。
神谷 富裕; 酒井 卓郎; 及川 将一*; 佐藤 隆博*; 石井 慶造*; 杉本 明日香*; 松山 成男*
International Journal of PIXE, 9(3&4), p.217 - 225, 1999/11
原研高崎の軽イオンマイクロビーム装置において、走査透過イオン顕微鏡(STIM)による大気中動物細胞試料の像が初めて取得された。STIMは微少電流を用いるため高空間分解能でかつ試料への照射損傷のないイメージングが可能であり、マイクロPIXE分析を行う試料への直接的なビーム照準法として導入した。予備実験の試料として凍結乾燥法により有機薄膜上に調整した動物細胞を用いた。有機膜は試料ホルダーであると同時にビームを大気中に引出す窓でもある。膜と試料を透過したイオンのエネルギーを測定するため、検出器としてSi PINダイオードを試料直後に置いた。マイクロビーム走査・多次元データ収集システムによって得られたSTIM像は、マイクロPIXE分析の結果とよく対応づけられた。発表では、STIMシステムの詳細について述べ、得られた結果をマイクロPIXE分析のそれと合わせていくつか紹介する。
R.Q.Zhang*; 山本 春也; Dai, Z.*; 鳴海 一雅; 青木 康*; 楢本 洋; 宮下 敦巳
International Journal of PIXE, 7(3&4), p.265 - 275, 1997/00
FeTiO結晶の真の光学特性の評価のため、赤外線加熱形ふん囲気制御帯熔融法により、高純度・高完全度バルク単結晶の育成を行った。これらの人工結晶片と天然のイルメナイト結晶について、熱処理による結晶性向上、あるいは相分離の過程を、RBS法とPIXE法とを組合せた方法及びXRD法により詳細に調べた結果の報告である。